ひとりぼっちのおじいちゃま

後期高齢者で身寄りがなくて一人暮らしをしている、おじいちゃんとの交流を綴ったボランティア日記です。

後期高齢者のおじいちゃまと知り合って、身寄りがない高齢者の生活が、どんなに大変か身近に感じるようになりました。出会った頃、孤独死を覚悟していたおじいちゃま。残り少ない人生なのは分かっているけれど、残り少ない人生だからこそ、少しでも楽に、日々の暮らしに楽しさを見出してもらえるよう、手助けできたらいいなと思い交流を始めました。尚、交流記作成にあたって、おじいちゃまの個人的な情報を記載しておりますが、記載の許可は、おじいちゃまにいただいています。

さまようおじいちゃま。

都営住宅募集開始
本日、待ちに待った都営住宅の募集が公開されました!

⭕️参照したサイト→東京都住宅供給公社(都営住宅募集のご案内)

私とYちゃんちに近い物件が6つありました。
エレベーターがない物件は除外して、2・5・6の3つに絞ることにしました。
1:単身者向け:4階:エレベーターなし
2:事故物件:4階
3:事故物件:3階:エレベーターなし
4:事故物件:4階:エレベーターなし
5:事故物件:2階
6:事故物件:1階

おじいちゃまに電話

12時すぎ、おじいちゃまに電話をしました。まだ手元に申込書が届いていないかなーと思いつつの電話でしたが、いつも配布場所に取りにいって届けてくれるという方が、朝一番で持ってきてくれたようでした。

おじいちゃまに「どこかいいのあったー?」と聞くと
「んとねーK区のねー○番とか」
え・・・なんでK区に戻ったの😞

K区は遠くなるから行けなくなるって言ったやん😞

耳タコくらい、A区かB区にするんだよって言ったのに😞

「だってB区は1つしか募集してなかったから〜」と、おじいちゃま。
いやA区もB区もいっぱい出てるよ😕なんでー😭

なぜK区?

おじいちゃまの考えでは、1物件に対する「募集戸数」の数字が多いのと、区全体の募集戸数がのがK区だから、当選しやすいはずという事みたいです。それでもう15回も落選してるというのに⤵️当選しやすいも、へったくれもありゃしません。おまけに、申込書が分厚い冊子のためか、見落としまくり⤵️そうなんだよね、年を取ると、分かるものも分からなくなるんだよ。だから側で若い人がサポートしてあげる必要があるんだよー騙されやすくもなるしね。

当選しやすいのはどこ?

平成30年8月の一般倍率の高倍率だった物件を見てみると、
単身者向:千代田区(298倍)中央区(270倍)板橋区(255倍)
シルバーピア:杉並区(200倍)、港区(183倍)、文京区(142.7倍)
それが事故物件になると半分以下の確率になります。
単身者:世田谷区(117倍)、板橋区(106倍)
シルバーピア:町田市(32倍)、港区(31倍)

逆に低倍率だった物件を見てみると
単身者向:足立区(1倍、4倍、4倍)、江東区(4倍)、足立区(6.5倍)
シルバーピア:北区(6倍)、東村山市(12倍)、清瀬市(17倍)

事故物件だと
単身者向:八王子市(1倍)、足立区(2倍)、北区(2倍)
シルバーピア:東村山市(3倍)、足立区(4倍)

生活が苦しいから申し込む都営住宅なのに、なぜか都心ほど高確率。当然ですが駅に近い物件も高確率。事故物件だと、多少確率は下がるけれど、同じように都心・駅近は高確率。ただ、自殺だったり、発見されるまでの期間が長いと、確率は下がるようでした。

事故物件でもいいか?

事前に事故物件でも良いか確認して「気にしないー」という返事をもらっていたので、私が選定した6つを伝え、さらに年を取った時、エレベーターがない物件は不便だと思うから、その中でも3つのどれかだと思うと伝えました。

2番は自殺、5番と6番は病死で翌日には発見という物件です。

未来の姿を想像してみようよー

エレベーターがないので除外した2つの物件は、駅から徒歩7分と10分で近くて、立地は良かったのですが、強直性脊椎骨増殖症という診断がでて、今の段階でも腰が曲がって、杖なしでは歩けないくらいなので、今後の病気の進行を考えるとエレベーターがない階段を上ることは、遅かれ早かれできなくなると思ったので除外しました。

なのにおじいちゃまったら、今のアパートも3階の外階段をなんとか使えているからと、私が除外したエレベーターがない駅近物件でもいいかな〜と、もうそろそろ電話を切ろうとした時に言いだしました😰

おじいちゃまには、エレベーターがない物件は、Yちゃんの知り合いが住んでるから行った事あるけど、若い私たちでも上りたくないくらい階段が急だし大変だよ。今は何とか上れたとしても、その後どうするのー車椅子だって使えないよ。エレベーターがあるとこだったら、車椅子で生活しながらでも、ギリギリまで都営に住んでられると思うよ。と、また1から説明しました。

ほとんど忘れてるみたい

周辺環境やら、予想される倍率やら、一通り説明が終わって「ふぅ〜」と一息つくも、おじいちゃまの中では、その多くが0になっているようでした。メモしてると言ってたけど、どの程度メモできているのか電話越しでは分からないし、ほとんど理解できてないと思った方が良いかなという気がしました。

私も、最近は、色んな事を思い出せなくなったり、忘れるようになったので、年を取るという事がどんな事なのか、身をもって分かるようになってはきましたが、たぶん自分の親だったら、プチキレしてしまうなー他人だからこそ冷静に客観的に対応できるっていう事ってあるよねーなんて思いながら、重要なことだけおさらいして合計2時間。おじいちゃまには、3つの物件の中から選ぶように念押しして終わった電話となりました。