ひとりぼっちのおじいちゃま

後期高齢者で身寄りがなくて一人暮らしをしている、おじいちゃんとの交流を綴ったボランティア日記です。

後期高齢者のおじいちゃまと知り合って、身寄りがない高齢者の生活が、どんなに大変か身近に感じるようになりました。出会った頃、孤独死を覚悟していたおじいちゃま。残り少ない人生なのは分かっているけれど、残り少ない人生だからこそ、少しでも楽に、日々の暮らしに楽しさを見出してもらえるよう、手助けできたらいいなと思い交流を始めました。尚、交流記作成にあたって、おじいちゃまの個人的な情報を記載しておりますが、記載の許可は、おじいちゃまにいただいています。

金銭貸借

おじいちゃまは、年金生活です。貯金もありません。狭小アパートで慎ましく暮らしています。

生活状況について話していると、時々おじいちゃまが、マンションがあったらな・・・とぼやきます。マンションとは、2度目の離婚の時に、慰謝料として渡した半分ローンが残っていた3000万円くらいのマンションの事です。慰謝料代わりにもらったものの、支払いが滞ってしまい、元奥さんが頻繁に、お金の無心をしてきていたそうです。おじいちゃまが、自分の生活を切り詰めて、お金を渡し続けて、一昨年の12月で残っていたローンが完済しました。

おじいちゃまは、自分の生活が苦しくて、お風呂やトイレが共同の長屋のようなところで生活していたこともあるそうです。ですが、おじいちゃまが肩代わりして払い続けたマンションは、今どんなに後悔しても元奥さんの物です。

2番目の奥さんには、連れ子がいましたが、つい最近まで、その子供からもお金の無心が続いていました。

離婚に至った経緯も含め、なぜ縁を切らなかったのか不思議でたまりません。普通は縁を切るんじゃない?と聞いたことがありますが、おじいちゃまは「みんなから人が良すぎるといわれるんだ」なんていうばかりです。今後もまた貸してしまうんじゃないかと、少し心配しています。

私やYちゃんのような存在ができたことで、お金を貸すことで、心の隙間を埋めるなんて不毛な行為はやめてくれるといいのですが・・・。

生活保護の人に貸した

自分の生活が苦しいにもかかわらず、お金を貸してしまうおじいちゃま。まさか他にもあったりして?と思い確認してみると、ありました😔

近所の生活保護のおじいちゃんで、毎月月末近くになると、足りないといって3000円くらい借りにくるそうです。10日くらい経つと借りた分の金額が封筒に入れられてポストに入っているそうです。

おじいちゃまが「生活保護の人は、借金したらいけないのに借りにくる😡」というので調べてみると、借りた分の金額が、収入として認定され、生活保護が減額されたり、打ち切りになったりするんだそうです。生活保護を受給するにあたってもらう「生活保護のしおり」にも「借金は収入とみなされ、不正受給になる場合があるのでしてはいけません。」と書いてありました。こっそり借りれたとしても、行政は、生活保護者の銀行口座をチェックすることができるので、後々のリスクが大きくなりそうです。

代わりの手段として、各都道府県が低所得者や高齢者世帯を対象にして、貸付事業を行っています。貸付金利は、用途や保証人の有無によって代わりますが、一般の企業に比べると低金利で、条件を満たせば無利子で貸してくれることもあるようです。

おじいちゃまが貸している金額は微々たるものだし、手渡しでは証拠も残っていないので、おじいちゃまや借りた本人が喋ったりしなければ、バレたりはしないと思います。ただ、おじいちゃまがモヤモヤする気持ちも分かります。

おじいちゃまには、また借りにくるようだったら、借りる分の金額だけ、次の生活保護の支給があった時に、分けて使うように言ってみたらどうかなという話をしました。おじいちゃまだけに借りているのであれば、3000円くらいなんとかなりそうな気がするのですが、他の人からも数千円ずつ借りていた場合は、難しそうです。

また借りに来たらどうしよう

人が良すぎるなんていわれても、お金の話では褒め言葉にもなりません😔また元奥さんが借りにくるかもしれないというおじいちゃまに、ローンも払い終わったのにまた借りにくるようだったら「自分も苦しい、いままで貸した分を返してくれたら、貸してあげる!」といってみたら?といいました。

その台詞がツボに入ったのか、何度も声にだして復唱するおじいちゃま。

おじいちゃまは「もし全額返ってきたら、なんでも買えるよ⤴️」なんていっていましたが、貸したお金が返ってくる可能性は、限りなくありません😞