ひとりぼっちのおじいちゃま

後期高齢者で身寄りがなくて一人暮らしをしている、おじいちゃんとの交流を綴ったボランティア日記です。

後期高齢者のおじいちゃまと知り合って、身寄りがない高齢者の生活が、どんなに大変か身近に感じるようになりました。出会った頃、孤独死を覚悟していたおじいちゃま。残り少ない人生なのは分かっているけれど、残り少ない人生だからこそ、少しでも楽に、日々の暮らしに楽しさを見出してもらえるよう、手助けできたらいいなと思い交流を始めました。尚、交流記作成にあたって、おじいちゃまの個人的な情報を記載しておりますが、記載の許可は、おじいちゃまにいただいています。

なんだか私、詐欺師っぽい

3時間の長電話をした日から、2週間が経ちました。

あの電話の後、Yちゃんとも話をしましたが、娘さんの気持ちを思うと、やるせなさすぎて、ふたりして言葉がなくなりました😔

法律で裁かれるような犯罪を犯したわけでもないし、過去と今は、切り離して考えなければならないとは分かっていますが、どうしても娘さんの気持ちに感情移入してしまって、次の電話ができずにいました。

電話してみようかな

Yちゃんとやっているボランティアの方も、なんだかんだと忙しくて、おじいちゃまの事は考えつつも、放ったらかしてました💦それに、子供でもないんだし、困ったら自分から電話を掛けてくるだろうと思っていたのですが・・・。

2週間が過ぎました😑

なんとなく、おじいちゃまが考えていることの予想ができたので、久しぶりに電話を掛けてみることにしました。都営住宅の抽選番号の葉書も届いているはずです。

久しぶりの電話で・・・

電話を掛けると、嬉しそうな声で応答するおじいちゃま。案の定、私に捨てられたと思っていたようです😑

Yちゃんとのボランティアが忙しかったことなどを説明して「捨てるつもりなら、とっくに捨ててるわー」「子供じゃないんだから、電話したくなったら掛けてくると思ってたんだけど、子供だったかー」というと、「ふふふー」なんて言っていました。

病状について

今度の月曜日は、T病院のI先生の再診日なのですが、痛み止めや胃薬がなくなりそうだったので、形成外科のM先生のところに行って来たとのこと。M先生は、強直性脊椎骨増殖症を見つけてくれた先生なのですが「あの先生はダメだー」と言っていました😒長話にも気長に付き合ってくれるI先生の方を気に入ったみたいで、おじいちゃまの要領を得ない話を、ばっさり的確に処理するM先生では満足できなくなったようでした。

とはいえ、I先生は、内科です。形成外科の相談をして、I先生にも嫌われたらどうしようと不安を口にするおじいちゃまに「I先生は副院長なので、他の科のことにも詳しいと思うから、月曜日に相談してみてごらん。それに、腰と胸は繋がってるから、無関係じゃないからね。」というと、安心した様子でした。

足は、また少し浮腫んでいるようでした。薬を変えて様子をみているところなので、調整が必要みたいです。浮腫みについても、ちゃんとI先生に相談するように言いました。

戸籍謄本

息子さんに会いたいから、戸籍謄本を取りに行って、手紙を書くといっていたおじいちゃまですが、結局、取りに行かなかったそうです。

どうしたの?と尋ねてみると、娘さんの方の怒りがすごいので、上手くいかないだろうし、それに一人で死ぬ覚悟はできてるから、今更だと思ったとのこと。

だけど、娘さんの怒りがといいつつ、おじいちゃま自身の怒りが収まっていないような話し方だったので、おじいちゃまの父親が再婚して子供を作っていた事を知って悲しかったよね?という話をだして、おじいちゃまと同じ気持ちを娘さんも味わったんだよというと、しんみりしていました。

私との過去の電話の中で、おじいちゃまは、根に持つタイプなのか?と思うくらい、自分の父親が再婚したことについて、憎々しげに何度も話していたので、娘さんの気持ちを考えてもらうには、分かりやすい例えになるかと思って話しました。

お墓のこと

今も変わらず、3日に1回、2番目の元奥さんから電話はあるそうですが「20年近く連れ添ったけれど、自分が死んでも来てくれないと思う。」という、おじいちゃま。

以前話した、お兄さんのお骨が、自分が受け取らなかったことで、無縁仏として処理されてしまったことを少し後悔している様子でした。当時、横浜市から連絡がきたそうですが、親族全てが受け取りを拒否した遺骨の場合、5年間保管してあるのかどうかが分かりません。それに、おじいちゃまの記憶で3、4年前というのが確かかどうかも曖昧なので、お骨を取り返すのは難しいような気がします。

そんな話をしていると、おじいちゃまが、以前話した、大田区の本寿院の話をはじめました。3万円で納骨できるとか、戒名もつける場合は別途3万円、基本は納骨だけど、樹木葬や海への散骨も、他よりすごく安いことなど話ました。

すると、突然、おじいちゃまが、吃驚することを言い出しました😳

これから先、無縁仏になってもいいと思ってたけれど、娘達にあれこれ言われたくないし、その後、私やYちゃんが困るようなことになって欲しくないから、少しずつ貯金するというのです。お墓のことも、生前に自分で決めておけば、いいんだよねと。2週間期間を置いた間に、あれこれ考えていたようです。

資料請求できるから、資料取り寄せてみる?というと、お願いしたいというので、本寿院の資料を取り寄せてみる事にしました。私やYちゃんは、絶対、火葬の時に立ち会うから、生前にどこのお寺にするか決めておいてくれたら、役所の人に伝えて、(お骨を)お寺まで持っていってあげるよというと、ほっとしたようでした。

貯金は、たぶん今度の都営住宅も落選すると思うから、年末の賃貸の更新が終わった後からやるとのことでした💴


「1000円くらいなら貯金できるかな?」なんていうと「そんなんじゃ足りないよ」という、おじいちゃま。「じゃあ2000円くらいかな。」というと、5000円毎月貯めると言い出しました😳😳😳

でも、自分で持っておくと使ってしまうから、私の口座に入金したいというのです😳😳😳😳😳

断ってはみたものの、それでは絶対貯まらないからと何度もいうので、それじゃあ、振込手数料ももったいないし、ちょうど空の通帳がひとつあるから、毎月手渡しでもらって入金して、記帳した履歴を毎回ちゃんと見せるようにするよと提案するも、信用してるからいいと言います😳

それからなんとなく、どこの銀行を持ってる?と流れで聞いて、A銀行と、Y銀行と、S銀行と聞き出してしまったのだけれど、これじゃ私、詐欺師っぽい😱と、自分で引いてしまいました😰

とはいえ、せっかくおじいちゃま が乗り気になってくれたわけだし、将来入院した時の保証人の問題もあるので、貯金をしておいて損はありません。保証金があれば、入院も拒否されることもないので、できそうなら頑張ってみようか⤴️というところに落ち着きました🌱

それにしても、いとも簡単にそんな話になるだなんて、詐欺師の素質がある人の前に、孤独なお金持ちが現れたりしたら、道を外してしまう気持ちも分からないではありません。だけど、この世の縁や、来世の事を考えると、やっぱり全うに生きていこうと思います😉