ひとりぼっちのおじいちゃま

後期高齢者で身寄りがなくて一人暮らしをしている、おじいちゃんとの交流を綴ったボランティア日記です。

後期高齢者のおじいちゃまと知り合って、身寄りがない高齢者の生活が、どんなに大変か身近に感じるようになりました。出会った頃、孤独死を覚悟していたおじいちゃま。残り少ない人生なのは分かっているけれど、残り少ない人生だからこそ、少しでも楽に、日々の暮らしに楽しさを見出してもらえるよう、手助けできたらいいなと思い交流を始めました。尚、交流記作成にあたって、おじいちゃまの個人的な情報を記載しておりますが、記載の許可は、おじいちゃまにいただいています。

(3時間の電話で)子供達に会いたいか?

「死んだ後は、子供達に連絡がいくと思う」というおじいちゃま。

「遺族年金も支給されるし」というので、遺族年金は、生計を共にしていた遺族に支給されるものなので、支給されないという話をすると、とてもがっかりした様子でした。おじいちゃまは、離婚した元奥さんと、息子と娘達にも支給されると思っていました😳

孤独死でいいなんていう裏で、遺族年金の話をしたりして、本当は家族に会いたいと思う気持ちが残っているような気がしたので、前々から気になっていたことを聞いてみようと思いました。

人生とは複雑なもので・・・

当時の話を聞き終わって、ぶっちゃけ、おじいちゃまは「エネ夫」とか「マザコン」とか「毒親」って類だったんじゃないかと感じました😰

⭕️過去の記事→(おじいちゃまの家族)(おじいちゃまの両親

最初の結婚で、アル中の奥さんと離婚した際、奥さんの方が、娘と息子を引き取ったそうです。未成年だった子供達が、アル中の母親とどんな生活をしていたのか、想像するに余りあります😔

もしかすると、そんな状態を見かねたのかもしれませんが、アメリカに養子に行った、おじいちゃまのお姉さんが、娘さんをアメリカの大学に呼び寄せたそうです。

時系列は分かりませんが、その頃、すでにおじいちゃまは子連れの女性と再婚していました。そこに、おじいちゃまの母親も同居していて4人暮らしだったそうです。母親は、入退院を繰り返していて、毎日のように病院への送り迎えがあったと言っていました。

アメリカでは、おじいちゃまのお姉さんが、娘さんの面倒をみていたようです。その時に、おじいちゃまと、娘さんの養子縁組の話がでて、あとはサインするだけの書類が届いたと言っていました。アメリカに一軒家を用意してあげるとも言われていたそうなので、お姉さんはアメリカで、かなり裕福な生活をしていたんだと思います。

そんな養子縁組の話を、おじいちゃまは、英語も話せないし、日本に骨を埋めたいからと断ったそうです。

娘さんの方は、アメリカの大学の3年生くらいだったそうですが、それを聞いたおじいちゃまの母親(娘さんからすると祖母)が、アメリカから無理やり呼び戻したんだそうです。当然ですが、大学は中退扱いになります。日本に戻ってきても、家にいるのは、アル中の母親です。どんなに辛かったことでしょう😢

娘さんは、その後、アル中だった母親と、おじいちゃまのお母さんの両方の葬儀など亡くなった後の事を全部引き受けたそうです。以前、おじいちゃまがお墓があると言ってたので、そこにふたりとも入っているのかどうか尋ねましたが、生前、アル中の母親と、おじいちゃまのお母さんは、とても仲が悪く、お互いに同じ墓には入りたくないと言っていたそうで、誰を墓に入れたのかは、全く分からないと言っていました。

息子さんは、昭和48年生まれだそうです。たった二人しかいない子供なのに、誕生日は忘れたそうです😔息子さんが成人して一人暮らしをする時だと思うのですが、テレビや冷蔵庫など一式揃えて、設置までしてあげたと言っていました。それが20歳くらいの時。その時以来、会っていないそうです。おじいちゃまが、再婚する前の事だったと言っていました。

娘さんの方は、息子さんより何歳か年上なんだそうです。姉と弟という関係です。

娘さんとは、15、16年前までは連絡を取っていたそうです。アメリカから呼び戻した事を相当恨んでいて、最後は「こっちの方が面倒みて欲しいくらいよ❗️二度と電話なんてしないで❗️」と言ったっきり、連絡が途絶えたそうです😔

おじいちゃまは、自分が呼び戻したんじゃなくて、自分の母親が呼び戻せと言ったのに、一緒になって呼び戻したと思われていて、恨まれていると言っていました。守ってくれるはずの父親が、アル中の母親の元に置いていったわけだし、せっかくのチャンスを後押しするどころか潰してしまうようでは、恨まれて当然だと思います😔

娘さんと連絡が取れていた頃、息子さん方が結婚して、子供も生まれているという話を聞いたそうです。結婚式も挙げたそうですが、おじいちゃまは呼ばれてもなく、娘さんが、そうさせたんだと言っていました。娘さんの方も、あてつけとして、その事実を話したのかもしれません😔

最後に、ずばり「娘さんや息子さんに会いたいか」尋ねてみました。

息子さんに至っては、25年くらい会っていないので顔を見ても分からないんじゃないかと思うのですが、「息子も娘も会えば絶対に分かる❗️」と言っていました。

すると「娘の方は自分を恨んでいるので会いたくはないけれど、息子の方はそうじゃないと思うから、会いたいし、孫にも会いたい。」と言われました😳最後に会った時に、テレビなどを買ってあげたし、感謝しているはずというのです。かなり驚きました。

息子さん達が子供の頃は、まだシングルマザーというのは珍しかった時代です。片親だという事で虐められたこともあったかもしれません⤵️親のせいで大変な苦労を強いられたというのに、たかだか家電一式で全てを水に流すなんて、とても思えません。

以前、居場所も分からないと言ってたじゃない?と尋ねると、戸籍謄本をとれば住所が書いてあるから、分かるはずだと言っていました。ネットで調べてみると、戸籍謄本と一緒に附票も取得すれば住所が分かるみたいです。

住所が分かれば、104に問い合わせをして電話番号も分かると言うので、電話帳に登録していないと分からないし、今時の人は、登録したりしないから恐らく分からないと思うよという話をしたら、がっかりしていました。

なので、手紙を書いたらどうかなという提案をしてみました📮急に手紙を出したりすると、自分がいま苦しいから面倒をみてもらいたいんだとか、悪い方に受け取られてしまう可能性もあるので、そうではなく声だけでも聞きたいという事をしたためて、電話番号を添えてみたら、その気があれば掛かってくるんじゃないかなという話をしました。

息子さんが、娘さんの方に手紙が来た事を話すと、自分への連絡を妨害するかもしれないと悩んでいましたが、「もうこれ以上、無くすものもないんだし、出せばいいじゃない❗️」というと、前向きになったようで、調子が良い時に役所に行くと言っていました⤴️

戸籍謄本から住所が分かるのであれば、当然、息子達の方からも、おじいちゃまの住所が分かるはずです。親の年齢を覚えているならば、いつ亡くなってもおかしくない年齢なので、会いたければ連絡をしてくると思います。それをして来ないというのが、全ての答えのような気もしています。

出会う前のおじいちゃまの人物像が少しずつ分かってくるにつれ、いま、孤独な日々を送っているのは、身から出た錆というか、なるべくしてなったというか、子供達の気持ちを考えると、寧ろ、それが贖罪となっているような気もします。またそういう余生を過ごしているだろうと思う事で、子供達自身の溜飲が下がり、人生を前に進められているのかもしれないと思う気持ちもあります😔

私は、余計な事をしているのかしら?・・・😱😱😱

おじいちゃまが、手紙を出した後、どんな展開になるのか分かりませんが、静観したいと思います🌿🌿🌿

3時間の電話は、とても疲れました💦これで終わりです。